介護され人

障がい者の日常を短歌に詠む

思い出せて良かった

優しき君は笑って許してくれる筈
思い出せて良かった亡夫の召天記念




亡夫の召天記念日をうっかり忘れる所でした。
亡くなってまだ三年だというのに、毎日遺影を
眺め話しかける日々ですが、悲しみはないのが
不思儀。色々あった古い古い若い日の事は横に
置き、晩年は互いに支え合い、夫の最後の病床
生活は私たちの長い長い別れの日々でした。病
床での夫は穏やかに静かに過ごし、自分の死を
受け入れている姿は誰の目にも分かる程でした。

又会いましょうねと遺影には今日も話します。