介護され人

障がい者の日常を短歌に詠む

強がるつもりはなかったのに

遺影に向かいても涙は出ぬと詠む我頬に
あふれ出た涙に心地よき驚き



いつも亡夫の遺影に話しかける私ですが悲しいと
思うよりは、生前と変わらない穏やかな語らいが
出来ていました。そう思っていたので、突然の涙
と嗚咽には自分でも驚きました。無理をしていた
つもりはなく、自然に話せていたので、涙が出た
時も悲みの感情は湧きませんでした。夫への懐か
しさ! それが一番近い表現かも知れません。
長男が亡くなった後は一年以上も泣き暮らしまし
た。唯々悲しかったのです。