介護され人

障がい者の日常を短歌に詠む

思い出せて良かった

優しき君は笑って許してくれる筈
思い出せて良かった亡夫の召天記念




亡夫の召天記念日をうっかり忘れる所でした。
亡くなってまだ三年だというのに、毎日遺影を
眺め話しかける日々ですが、悲しみはないのが
不思儀。色々あった古い古い若い日の事は横に
置き、晩年は互いに支え合い、夫の最後の病床
生活は私たちの長い長い別れの日々でした。病
床での夫は穏やかに静かに過ごし、自分の死を
受け入れている姿は誰の目にも分かる程でした。

又会いましょうねと遺影には今日も話します。

優しさに甘えて御免なさい

優しさ変わらぬ友への電話が遠くなる
甘えて愚痴る自分を卒業させたたくて


困った時だけでなく良いことがあった時も友に
電話をすれば、いつも喜んでくれました。
ある日だらだらと愚痴っている自分に気がつき
優しさについ甘えてきた事を猛反省しました。
これからは嬉しい報告だけしようと決意しました
が自信がありません。「何時でもいいのよ」と言
ってくれる友の言葉に慰められてきたのです。

捕らぬ狸の皮算用

感染するよりはと踏ん切りつけて耐えようか
直角に針を刺すワクチン注射映像にビビる我



コロナワクチンの接種がはじまりました。接種方法でも
順番、場所、医師看護師の確保等々、問題山積の中関係
者の方々は奮闘して下さっています。不備は色々出て来
るでしょうが、感謝の気持ちで協力したいとおもいます。
世界的ワクチン争奪の中、捕らぬ狸の皮算用にならない
か心配しているのは私だけでしょうか。