介護され人

障がい者の日常を短歌に詠む

ショートステイ

   特養入所資格充分なのは身体だけまだついて行けない
     心の覚悟


        特別養護老人ホームに二三日滞在をするのですが慣れ
  る迄大変でした。一番の難題は入浴介助の時です。
  両腕の肉が垂れ下がり振袖状態になった姿をイケメン
  のお兄さん職員に見られたく無かったのです。
  実際は楽しく会話し乍らに入浴出来ました。

     山桃実る

   一人では出かけられないのが悔しい
      山桃はもう実った頃なのに
   
   毎年夏の始まりには近くの公園の山桃が沢山実をつけます。
   亡き夫が私を車イスに乗せて木の下まで連れて行ってくれた
   思い出の公園です。今は娘が働き乍ら私の介護をしてくれて
   います。たまの休日に公園に連れて行ってとは言い難くて

介護され人



リフト車で通り過ぎる道端に転がる銀杏の孤独に優し朝の陽よ
 
街路樹として植えられた銀杏の木の根元に実が転がっていて
程よく朝日がさしていました。孤独なのは多分私の心だったのでしょう